蜂の子の効果効能

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蜂の子の歴史

日本では、あまりなじみのない蜂の子ですが、実は長い歴史があります。
ここでは、蜂の子の歴史を紹介します。

蜂の子とは?

蜂の子とは、文字通り「蜂の子供」のことで、蜂の幼虫やさなぎのことをいいます。

ミツバチだけではなく、スズメバチ、クロスズメバチ、アシナガバチ、クマバチの幼虫やさなぎは全て「蜂の子」といいます。

蜂の子の歴史

世界での歴史

蜂の子の記録の中で最も古いものは、約150万年前の東アフリカで食べられていた、という記録です。

また、中国では、古くから蜂の子を漢方薬として使用しており、2000年前の中国の最古の薬物学書といわれる「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)」には、蜂の子についての記載があります。

神農本草経では、漢方薬の材料となる生薬(しょうやく)を、効果と安全性から「上品(じょうほん)、もしくは上薬(じょうやく)」と「中品(ちゅうほん)、中薬(ちゅうやく)」「下品(げほん)、下薬(げやく)」として分類していますが、蜂の子は、一番優れている上薬に分類されています。

この本では、蜂の子は、「蜂子(ホウシ)」と書かれ、西洋ミツバチのオスのさなぎを漢方薬として使用していることが書かれており、具体的な効果も記載されています。

神農本草経には、蜂の子は、頭痛の改善、虚弱体質の改善、顔色がよくなるなどの効果があり、不老長寿の最高薬、と書かれています。

また、明の時代に、薬になる植物や動物について、医師で本草(中国の伝統的な薬用植物 )学者の李時珍(り じちん、1518~1593)が書いた、中国本草学の集大成ともいわれる「本草網目(ほんぞうこうもく)」にも蜂の子の記載があります。

この本には、蜂の子は、心臓や腹部の痛み、黄疸、皮膚の感染症、風疹、便秘、梅毒、婦人科の病気などに効果があると書かれています。

蜂の子は、中国以外にも、30カ国以上の国の医師や生物学者、薬剤師などによって、臨床経験(実際に学んだ経験)や研究がまとめられた文献があり、蜂の子は、病中病後の体力回復、精力回復、くる病(ビタミンDの欠乏や、代謝異常によって骨が石灰化する障害)の予防、改善、倦怠感、神経衰弱、心臓や腎臓の疾患、などの改善に効果があることが示されています。

また、蜂の子は、古くから薬用だけではなく、食用としてもタイやルーマニア、メキシコ、エクアドル、中国、などで食されています。

日本での歴史

日本でも、蜂の子は、古くから良質なたんぱく質として食されていたことが1919年に実施された昆虫食に関する大規模な調査で判明しています。
当時の調査では、主にスズメバチの幼虫が食べられていたことがわかっています。

また、太平洋戦争中は食量不足による栄養不足を防ぐために全国で頻繁に食べられていた、という報告があります。

日本では、蜂の子は長野県の郷土料理として知られていますが、その他でも岡山、岐阜、静岡、栃木、宮崎の主に山間部で生産されて食されてきました。
冷凍や冷蔵の技術がなかった時代には、山間部では特に蜂の子は貴重なたんぱく質の一つでした。

おわりに

蜂の子は、150万年前という、人類が猿人から進化した頃の大昔から現代まで食されている歴史が古い食物で、世界でもタイやルーマニア、メキシコ、エクアドル、中国で良質なたんぱく源として食べられています。なかでもタイでは一流ホテルのメニューに載っており、ルーマニアではアピセラピー(アピとはラテン語でミツバチの意味で、ミツバチの生産物の医療効果を利用した自然療法のこと)として用いられるなど、貴重かつすばらしい食べ物として扱われています。また、中国では蜂の子といえばミツバチですが、日本ではスズメバチのことを指すことが多いです。

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